新型コロナウィルス対策のため、今回もOnlineでの開催となりました。広島、香川、東京、埼玉から経験と個性豊かなトーストマスターが参加してくださったお陰で、大変活気のある会となりました。参加者は22名でした。
《本日のゲスト》
昨年の日本語スピーチコンテスト優勝のSさん、2017年日本語ほら話コンテスト優勝のKさんをはじめ、広島から5名、香川クラブから2名のトーストマスターが、そしてまだ正会員になられていませんが、初参加以来、積極的に顔を見せてくださるTさん、Mさん、Fさんが参加してくださいました。
《開会、ラウンドロビン》
会長挨拶の後、皆さんに自己紹介と近況を話していただきました。新型コロナの影響で多くの方が在宅勤務を強いられていたり、また教育関係の方はオンライン授業の準備に追われているということで、今回のウィルス感染拡大は、私たちの生活に大きな影響を与えていることを改めて知らされました。
《今日の言葉》
今日の言葉は ”前向き”。世界的なウィルス感染拡大で、今まで経験したことのない大変な日々が続いていますが、前向きに考えていくことが大切であるということで、Tさんが上げてくださいました。
《即興スピーチ》
本日のトピックマスターは広島のSさんです。やはり避けられないコロナ関連のお題、そして本来ならこの時期、お花見や、新学期、新生活でわくわく過ごすはずだった”春”にちなんだお題を用意してくださいました。
1. あなたの街の桜の名所を紹介してください。(Uさん回答)
2. あなたの新入生(新入社員)時代の一番の思い出は?(Mさん)
3. コロナ問題がなかったら、やらなかったこと、またはわからなかったことは?(Uさん)
4. コロナがなかったら今年のGWをどのように過ごしたいですか?(Fさん)
5. このまま自粛が続いたらGWをどのように過ごしますか?(Hさん)
6. コロナが収束したら一番最初にやりたいことはなんですか?(Mさん)
《準備スピーチ》
スピーチ1
Sさんによる、Pathways「革新的な企画立 案」レベル1 「アイスブレーカー」
タイトル「転妻(てんつま)に、これを言ってはいけません」
”転妻”とは転勤族の妻を言います。ご主人の転勤のために、全国のあちこちで生活された体験から、転妻の苦労等をユーモアを交えて話してくださいました。転妻は”人生のミステリーツアー”のツアコン、元アナSさんの軽快なしゃべりで、そのツアーの一端を味わうことができました。
■ Sさんお勧め本--森下 裕道 著 『本番に強い⼈は、ヤバいときほど⼒を抜く ⼈前で話すのが劇的にラクになる7つの技法』
スピーチ2
Oさんによる、CCマニュアル #9「パワフルな説得」
タイトル「いまを生きる」
「過去に感謝し、未来志向で今を生きる」
フロイトの「原因論」、アドラーの「目的論」をご自分の体験を紹介しながら、分かりやすく話されました。「過去のつらい経験も感謝の気持ちで受け止めて消化し、未来に目的を持って今を生きることが大切」というメッセージは、まさに本日の言葉「前向き」に相応しく、聴く者にパワーを与えてくれました。
■ Oさんお勧めの本--岸⾒⼀郎 古賀史健 著 『幸せになる勇気――⾃⼰啓発の源流「アドラー」の教えII』
スピーチ3
Hさんによる、ACマニュアル「ユーモラスなスピーチ」#5「本当に笑えるスピーチ」
タイトル 「我が家の9.11事件」
ある宴会で泥酔し、帰宅時に転倒、救急車で病院に担ぎ込まれるという大騒動を引き起こしながら、本人は全く覚えていないという痛い体験談を(失礼)、上手い誇張表現を使いながら話されました。しかし、話の最後には支えてくれる奥様への愛情と、また天国からのお祖母様の言葉を岡山弁で紹介されるという郷土愛で結ぶ、後味がほっこりするスピーチでした。
■ Hさんお勧めの本-- 恩⽥ 陸 著 『蜜蜂と遠雷』
スピーチ4
Sさんによる、CCマニュアル#2 「スピーの構成」
タイトル「ドンブラコ」
本日埼玉より参加されたSさんは2019年日本語スピーチコンテストのチャンピオンです。転勤族の妻であるが故にキャリア蓄積の難しさを悲観していたSさんの人生のターニングポイントになった地が、トーストマスターズを始めた岡山だそうです。自分の得意分野を活かして積極的に周りと関わりことで自信を深めていく過程を桃太郎像の見え方を通して面白く表現されました。緩急の付け方、間の取り方など、とても勉強になる流石チャンピオンのスピーチでした。
■Sさんお勧めの本--榎本 博明 著 『薄っぺらいのに⾃信満々な⼈』
《論評》
Tさん--Sさんの論評
主張が明確で、構成もしっかりしていた。ネガティブな体験談を具体的な会話と共に始めたことで感情移入ができた。ポジティブな体験談も取り入れれば、よりメッセージが際立つのではないか。
Kさん--Oさんの論評
フロイトやアドラーの哲学が二つの軸で構成され理解し易かった。本人の具体的体験談が肉付けされていた。導入部のペースをもう少し落としたら聴き手が話を受け止め易いのでは。二つの軸のどちらか一本にを掘り下げた方が聴き手が行動を起こせる具体的方法を提示できるのでは。
Yさん--Hさんの論評
タイトルと共にドキドキさせられるストーリー展開だった。誇張表現の工夫が随所に見られた。「私たちは生かされている。守られている。」というメッセージを一番最後に持ってきても良いのではないか。
Tさん--Sさんの論評
7分という時間が非常に短く感じられるほど、面白いスピーチだった。聴き手が容易に話を理解でき、引き込まれる優れた構成だった。明確なスピーチのメッセージを受け取るのが難しかった。
《総合論評》
■ 今日の言葉の報告 Hさん(5回)、Sさん(1回)、Uさん(2回)、Kさん(1回)、Tさん(1回)Yさん(1回)
■ 文法係(楢本)の報告 印象に残った言葉遣い
「仲間とわちゃわちゃ過ごす」(Fさん)
「転勤族は人生のミステリーツアー、転妻はツアコン」(Sさん)
「自分は生かされている、守られている」(Hさん)
「過去に感謝、未来志向で今を生きる」(Oさん)
「桃太郎は単に鬼退治じゃない。人生の扉を開けてくれる」(Sさん)
■ 総合論評 Hさん
TMOD--事前にスピーカのお勧めの本を聞いて紹介するというのは良いアイデア。始終カメラ目線で皆の話を聞いていた。
即興スピーチ--春らしいテーマだった。今日の言葉「前向き」と一致した流れだった。
論評--Tさん 例会歴4回とは思えない上手い論評。
Kさん スピーチの基本的構成が即興にもかかわらず適用されていた。
Yさん 細かなところまでよく聞いて分析できていた。
Tさん 初の論評できなのに、今日の言葉を使い、サンドイッチ方式で論評できた。
オンラインでは話し手の流れを追いにくいので、話し始める時は「始めます」という言葉で始め、終えた時は「以上です。xxさんに戻します。」等と言って次に渡すのが良い。また各人の表情が良くわかるので、スピーチを聴くときはいつもより大げさな表情をしてあげるとスピーカーも安心できる。全体的に温かい雰囲気でテンポもよく勧められ、大成功だったと言える。
《計時係》 吉野さんが計時係をして下さいました。完璧に役割を果たして下さいました。ありがとうございました。 《閉会》 回を重ねるごとに着実にスピーチ、進行、論評の質が上がっているのを感じます。各地から集まってくださった皆様に感謝申し上げます。
是非、この素晴らしい学びの場をもっと多くの新しい方々と共有できたらと思います。広報活動をもっと頑張らないといけないですね。
閉会後はそれぞれ手持ちの飲み物で乾杯。
次回も、お会いできることを楽しみにしています!(たぶんオンラインです。)
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